マイクやエレキギター、シンセサイザーなどをオーディオインターフェイスに接続するときに分かりにくいのが「ライン(Line)」「マイク(Mic)」「インストゥルメント(Instrument)」です。
これらはオーディオ信号のレベル(電圧)の違いを示すものです。
以下、詳しく解説します。
ライン、マイク、インストゥルメントの違いとは?
ライン、マイク、インストゥルメントは、オーディオ信号のレベル(電圧)の違いを示すものです。
オーディオ信号を出力する機器によって、出力される信号の電圧が異なります。それぞれの機器あった接続方法でオーディオインターフェイスへ入力する必要があります。
- ライン : 標準 : キーボード、シンセサイザーなど
- インストゥルメント : 低い : エレキギター、エレキベース
- マイク : 最も低い : マイク
ライン
ラインレベルは、電子楽器やオーディオ機器の標準的な信号レベルです。
電子楽器やオーディオ機器では、基本的にラインレベルで信号を処理します。
ラインレベルのオーディオ信号を出力する機器は、キーボード、シンセサイザー、サンプラー、ドラムマシンなどです。
ラインレベルでは、TRS端子を用いてオーディオインターフェイスと接続します。
ライン接続された信号は、プリアンプによる増幅をせず、そのまま扱われます。そのためプリアンプの特性による音質の変化はありません。
インストゥルメント
インストゥルメントレベルは、エレキギターやエフェキベースが出力する信号のレベルです。ラインレベルより低く、マイクレベルよりは高いです。
インストゥルメントレベルの信号は、オーディオインターフェイス内のプリアンプでラインレベルまで増幅されます。プリアンプの特性により音質が変わってきます。
エレキギターやエレキベースは、TSケーブルを用いて、オーディオインターフェイスのINSTまたはHi-ZのTRS端子に接続します。
Hi-Zとは、ハイ・インピーダンスのことで、エレキギターなどのハイインピーダンス信号を受けるときに必要になる機能です。
Hi-Zスイッチがあるオーディオインターフェイスでは、Hi-Zスイッチをオンにします。
マイク
マイクレベルは、文字通りマイクが出力する信号のレベルです。インストゥルメントよりさらに低いレベルになります。
マイクレベルの信号は、オーディオインターフェイス内のプリアンプでラインレベルまで増幅されます。プリアンプの特性により音質が変わってきます。
マイクをオーディオインターフェイスに接続するには、XLR端子、またはコンボ端子にXLRケーブルを接続します。XLRで接続することでオーディオインターフェイスは、信号をマイクレベルとして扱いプリアンプで増幅します。
マイクのケーブルに、オーディオインターフェイス側がTRS端子になっているケーブルを使ってはいけません。TRSで接続すると、オーディオインターフェイスがマイクと認識しないため、プリアンプによる増幅が行われず音が小さいままでノイズに埋もれてしまいます。マイクとオーディオインターフェイスは必ずXLRで接続してください。